日経平均株価
33189.04円 -45.10円
6月30日の日経平均株価は、前日比45円10銭安の3万3189円04銭で取引を終えました。一時は300円を超える下落となりましたが、後場に入って下げ渋りました。週間ベースでは407円(1.2%)高と2週ぶりに上昇しました。
下落要因
- 金融引き締めの動き:欧米などの中央銀行がインフレ対策として金融政策の正常化を進める中、世界的に景気が減速するとの懸念が高まり、株式市場に売り圧力がかかりました。
- 長期金利の上昇:日本銀行が長期金利の変動幅を拡大する方針を示したことで、国債市場で売りが優勢となり、長期金利が上昇しました。これは株式市場にも影響を与え、特に金利感応度の高い不動産や銀行などの株価に打撃を与えました 。
- 円高:米国のインフレ率が予想を下回ったことや、米中貿易摩擦の緩和期待などでドル安・円高が進行しました。これは輸出企業の収益見通しを圧迫し、株式市場にもマイナス要因となりました 。
- 新型コロナウイルス感染拡大:国内外で新型コロナウイルス感染者数が増加し、経済活動の回復ペースが鈍化するとの懸念が強まりました。特に国内では緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が延長され、消費やサービス関連の株価に影響を与えました。
- 地政学リスク:ウクライナ情勢や台湾海峡問題など、世界各地で地政学的な緊張が高まりました。これは投資家心理を冷やし、リスク回避的な売りにつながりました。
株価見通し
- 景気動向:経済活動の回復や成長が期待されると、企業の収益や株主還元が増えると見込まれ、株価にプラスに働きます。逆に景気減速や不況が懸念されると、株価にマイナスに働きます。景気動向を判断する指標としては、国内外のGDP(国内総生産)やPMI(購買担当者景気指数)、消費者物価指数(CPI)などがあります。
- 金融政策:中央銀行が行う金融政策は、金利やマネーサプライを調整することで、経済や物価に影響を与えます。金融緩和政策は、金利を低下させて資金調達コストを下げたり、市場に資金を供給して需要を刺激したりすることで、株価にプラスに働きます。逆に金融引き締め政策は、金利を上昇させて資金調達コストを上げたり、市場から資金を吸い上げて需要を抑制したりすることで、株価にマイナスに働きます。金融政策の動向を判断する指標としては、日本銀行や米連邦準備制度(FRB)などの政策決定会合や発表文書などがあります。
- 為替レート:為替レートは、円の価値が外国通貨に対して上昇するか下降するかを表します。円高は、輸出企業の収益や競争力を低下させることで、株価にマイナスに働きます。逆に円安は、輸出企業の収益や競争力を高めることで、株価にプラスに働きます。為替レートの動向を判断する要因としては、国際収支や貿易収支などの経済指標や、金利差やリスク回避などの市場心理などがあります。
- 地政学リスク:地政学リスクとは、戦争やテロなどの政治的・社会的な不安定要因が経済や市場に与える影響のことです。地政学リスクが高まると、投資家はリスク資産である株式から安全資産である債券や金などに資金を移す傾向があります。これは株価にマイナスに働きます。地政学リスクの動向を判断する要因としては、ウクライナ情勢や台湾海峡問題などの国際紛争や、新型コロナウイルス感染拡大などの自然災害などがあります。
投資判断は自己責任でお願い致します
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